心臓血管外科について

  • 2020/10/5
 

1. はじめに

当科は2019年4月から新しい体制で診療を開始しており、心臓血管外科専門医2名(指導医2名)を含む4人の心臓血管外科専属スタッフに、外科研修医1名を加えた総勢5人体制となりました。専属スタッフは、すべて神戸大学大学院心臓血管外科学講座(岡田健次教授主宰)より派遣されており、今後恒久的に安定した人材派遣ができる体制となっております。

新体制結成後、淡路島の患者様の循環器診療にチーム一丸となって従事しており、2019年度は当院開院以来最多の開心術症例数(114例/年)となっております。また同時に安定した治療成績を残しております。また緊急症例に関しても今年度は全例、当院で緊急手術体制を整えることができております。

これまで緊急手術を含めて、島外の医療機関に紹介、転送せざるを得ず、患者様をはじめ、そのご家族の方々にも大変ご迷惑をおかけしておりました。新体制以“淡路島の患者様は、淡路島で治療を完結する”をモットーに淡路島島民の皆様に満足していただけるような心のこもった丁寧な治療を心掛けております。

地域の先生方とも積極的に情報交換ができるように、緊急手術の要請のみならず、診断や治療に難渋する症例等を含めてお気軽に相談していただけますように当科専用窓口として、24時間365日淡路ホットライン(080-2462-8159)でいつでも対応しております。また当科外来は月曜日:高橋、水曜日:杉本、金曜日:後竹でも対応しておりますので、どうぞお気軽に相談ください。

(文責:心臓血管外科 診療科長 高橋宏明)

2. 診療科紹介

当科が対象とする疾患は多岐にわたっており、心臓弁膜症や冠動脈疾患を含む心臓疾患は勿論のこと、胸部・腹部大動脈瘤から大動脈解離などの大血管疾患、さらに大腿から下腿にかけての末梢血管病変、下肢静脈瘤、透析シャント作成など、ほぼすべての成人心臓血管外科疾患に対応しております。

また新体制移行、患者様のQOLを重視した低侵襲心臓手術(MICS: minimally invasive cardiac surgery, ミックス手術) を大動脈弁、僧帽弁、三尖弁疾患を中心に積極的に行っております。また低侵襲治療の一方で、透析・大動脈石灰化症例、高齢などに付随する高度僧帽弁輪石灰化症例、再手術例なども諦めずに積極的に手術介入しています。さらに大動脈弁閉鎖不全症に対する大動脈弁形成術や大動脈基部拡張症への自己弁温存大動脈基部置換術など、新たな治療方針や手術方法を導入して良好な成績を治めております。

また大動脈疾患に対しては、人工血管置換術以外の選択肢として、手術加療の難しい患者に対しては、当院放射線科と連携し腹部大動脈瘤や胸部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術(血管内治療)も施行しております。

淡路島は全国でも有数の高齢化率が高い地域であり、実際、当科での昨年度の開心術症例でも80歳以上の患者割合が30%を優に超えております。しかしながら手術成績は良好であり、高齢であるからという理由で積極的治療を断念されておられる患者様も一度是非お気軽に当科までご相談ください。

(文責:心臓血管外科 診療科長 高橋宏明)

3. 手術実績

2019年度の当科での手術総数は約350例で、内訳は開心術:114例(胸部ステントグラフト挿入術9例含む)、腹部大動脈瘤が57例(ステントグラフト挿入術25例含む)、下肢動脈バイパス術などの末梢血管手術症例が19例、下肢静脈瘤手術が66肢、透析シャント造設術が63例などとなっております。

(文責:心臓血管外科 診療科長 高橋宏明)

4. 専攻医募集中

当院は兵庫県内に数カ所に存在する心臓血管外科基幹施設の一つとして、また淡路島唯一の心臓血管外科を有する公立病院として、淡路島の循環器診療に尽力をつくしてまいります。さらに魅力ある心臓血管外科学を少しでも若手医師に経験してもらい、淡路島発世界レベルの心臓外科医の育成の一翼を担うべく、新たに様々な臨床研究、学会活動、論文報告にも着手しております。

心臓血管外科を希望する外科後期研修医の先生には、外科専門医の取得はもちろんのこと、心臓血管外科専門医の取得を目指すべく、臨床経験を積んでいただきます。また神戸大学病院への研修や学位取得(大学院入学)を目標とし、希望者には海外有名施設(ドイツ、アメリカ、オーストラリア、その他アジア各国など)への留学も紹介可能です。心臓血管外科での臨床の現場は、楽しく時に厳しい環境ではありますが、努力した分だけ得られるものを我々は提供できると考えておりますので、是非一緒に働けるのを楽しみにしております。見学相談など受け付けておりますので是非当科までご連絡をお待ちしています。

(文責:心臓血管外科 診療科長 高橋宏明)

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